ライフサイエンス業界向けOpenair-Plasma®:プラズマ殺菌

菌類や細菌など、自然に発生する微生物は、物質の自然なリサイクルや生態系の存続にとって極めて重要な役割を果たしています。また医薬品業界や食品業界では、微生物は工業生産にまで特定の活性成分が利用されています。

その一方で細菌や菌類は、病気の原因となり、さらには中毒反応を引き起こすことがあります。工業生産においては、ごくわずかな汚染が生じただけでも、大きな問題が生じる可能性があります。その問題は製品の損傷や、場合によってはシステム全体の破壊にまで至ることがあります。

プラズマ殺菌 ‐気圧プラズマを用いて表面を殺菌する新たな方法

プラズマトリート社は、極めて効果的に表面殺菌を行う方法としてのOpenair-Plasma® テクノロジー(プラズマ殺菌)の実現に向けて、一流研究機関と協力して事業を行っています。パルスプラズマをトリガーとし、Openair-Plasma® プロセスを特殊なプロセスガスと組み合わせて使用することにより、極めて安全かつ適切に表面を消毒することができます。プラズマでは電位が発生しないため、インラインプロセスにおける制御を簡単に行うことができ、またそのプロセスパラメータを100%再現することが可能です。

インプラントとステント:微細クリーニングとプラズマ滅菌処理 ‐ エンドトキシンを完全に除去

骨置換材や人工関節、歯科用インプラント、ステントなど、インプラントを使用しない現代医療などは想像することもできません。毎日、数百万件ものインプラント手術が行われています。ただし、インプラントを人体に移植する際には、その前にインプラントを完全にクリーニングし、無菌状態としなければなりません。従来、インプラントのクリーニングや滅菌に利用されてきた方法は、正しく実施すれば、細菌を全て確実に殺菌することができます。しかしこの方法では、エンドトキシンと呼ばれる細胞膜が処理表面に残留する可能性があります。このエンドトキシンは、特に骨組織に炎症を生じ、血液の供給量が減少する原因となることが判明しています。

米国航空宇宙局(NASA)では、一連の研究プロジェクトを通じ、Openair-Plasma® 無菌微細クリーニングによる除染効果が明確に認められることを明らかにしました。Openair-Plasma® は、プラズマ滅菌処理、プラズマクリーニング、プラズマ除染など、医療技術の多くの分野ですでに確立されたプロセスとなっています。

プラズマトリート社では、この重要な技術における大気圧プラズマの実用的用途の可能性を科学的に調査し、詳細に追求していきたいと考えています。

器具・表面の滅菌‐PlasmaPlus®によるインラインでの二酸化チタンコーティングの実施

二酸化チタンコーティングと紫外線を併用すると、殺菌効果を発揮します。この技術を利用すれば、光との接触面や光伝導面上におけるあらゆる表面の微生物による堆積層の形成を防止することができます。

プラズマトリート社では、PlasmaPlus® プロセスを利用し、(低圧チャンバーを使用しない)大気圧条件下における二酸化チタンコーティングの蒸着に初めて成功しました。

この大気圧プラズマ重合を利用すれば、各種の装置や表面に対し、上記のような革新的機能性コーティングを、工業生産中にインラインで施すことができます。

この方法は、医療分野や実験分野における利用以外にも、コンピュータ用キーボードや携帯電話用ディスプレー、太陽電池、ライフサイエンス技術用機器の抗菌性仕上げにご活用いただけます。

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