車両生産におけるOpenair-Plasma®――自転車/オートバイ

塗装部品(金属被覆材、タンク、フェンダーなど)の製造用材料としては、主に繊維強化プラスチックが使用されています。従来のプロセスでは、繊維強化プラスチックにパワーウォッシュを施した上でフレーム処理を行い、その後にプライマー処理を行います。

Openair-Plasma® を利用すれば、数多くのプロセス段階をスキップすることができます。 前洗浄処理を行う必要はなくなり、フレーム処理の代わりにプラズマ前処理を行い、繊維構造を損傷することなく表面張力を大幅に活性化することができます。それにより、どの工程においてもプライマーを使用する必要がなくなります。

その結果、塗膜密着性のみならず、彩色仕上げも大幅に安定化させることができます。またOpenair-Plasma® による前処理を施すことにより、小石による衝撃に対する塗装済コンポーネントの耐性を大幅に改善することができます。 

バイク製造におけるプライマーを使用しない塗装プロセスの最適化:Openair-Plasma® を活用することで最適な塗膜密着性とクールなデザインの実現

この分野における興味深い成功例

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環境に配慮したロードバイク自転車の製造におけるハイテク技術:離型剤を使用しない炭素繊維複合材の離型

炭素繊維複合材を使用すれば、極めて軽量かつ頑丈な高性能自転車を製造することができます。風による抵抗を抑えるには、完全に空気力学に基づいた形状を設計しなければなりません。自転車のフレームは、多層形成プロセス後にオートクレーブ内で熱硬化処理が施されます。

複雑な形状を備えた個々の部品をモールドから取り外すには、離型剤を使用する必要があります。この離型剤は、離型後も表面に残留するため、複雑なプロセスを用いて除去しなければなりません。

Openair-Plasma®とPlasmaPlus®とを組み合わせて使用し、離型剤の代わりにプラズマポリマー ナノコーティング 処理を施します。 プラズマポリマーナノコーティングはモールドに強力に付着するため、部品をモールドから取り外しても表面に不要な離型剤が残留することはありません。

離型後の製造段階では、完成したフレーム全体をロボットシステムを用いてスキャンし、RD1004ロータリープラズマジェットを用いてその後の塗装処理に向けた最適な準備を行います。それにより、環境に配慮した水性塗装システムを簡単に使用することもできるようになります。

エンジン出力の強化と耐用年数の延長:高性能2サイクルエンジン用Openair®プラズマクリーニング

プラズマトリート社では、エンジン開発分野の研究でトップクラスのドイツの大学と協力し、シリンダーバレル内部のハードコーティングから空冷式エンジンブロックへの熱放散を大幅に高めるプロセスを開発しました。

Openair-Plasma® によるファイン洗浄と表面強化処理により、コーティングの接合を大幅に改善し、確実に熱を伝導します。 また同時にエンジンの耐用年数を延長し、エンジン性能を高めます。ハードコーティングでは、プラズマを使った射出成形が成果をあげています。

独特な形状を備えた魅力的なオートバイ用ヘッドライト‐ Openair®プラズマによる長期的な不浸透性接着機能の実現

ヘッドライトは、ケース、反射体、プラスチック製エンドキャップを基本的な構造としています。最新型の多面体デザインに対する需要が増加しており、それに伴って接着用のスペースが非常に限られるケースが増えています。また残りのスペースについては確実に接合し、水蒸気の浸透を防ぐ必要があります。1

Openair-Plasma® を利用すれば、ポリプロピレンやポリカーボネートなど、さまざまなプラスチック材料を組み合わせることができます。 プラズマ活性化により、接着剤を塗布する部位をターゲットとして正確に定め、ファイン洗浄と表面張力の強化を行うことができます。その後の接合作業には、シリコンや反応型ホットメルトなど一般的に使用されているあらゆる種類の接着剤を使用することができます。特に初期強度に優れた一液型ウォームメルト接着剤が適しています。

Openair-Plasma® テクノロジーは、生産ラインに簡単に組み入れることができます。そのため、効率性に優れたプロセス設計を行うこともできます。 

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